土鍋はどうして直火ができる?
寒さが本格的になると、食卓に頻繁に現れる鍋
温かい湯気が部屋中に満ちて人も家も温めてくれる
鍋にも様々な種類があるが、中でも土鍋は食材をじっくり加熱することで煮崩れを防いだり、高い保温効果で食材を温めてくれたりと良いとこづくしだ
がしかし陶器は一般的に直火することができない
温度差や特定の箇所を温めることなどが原因で割れてしまうからだ
ではなぜに土鍋は直火ができるのか…
日本で初めて作られた直火可能な器は、三重県四日市市らで作られている陶磁器「萬古焼」
三重県といえば伊賀焼の土鍋が有名だが、萬古焼の土鍋も負けず劣らない
その地で「割れない土鍋」を作る研究が原料メーカーと民間企業によって始まり、
昭和30年代後半「直火でも割れない土」が開発された
割れない土、その鍵となったのが「ペタライト」という原料
普及している土鍋のほとんどはペタライトが含まれている
このペタライトという鉱物により、高い耐熱性、耐衝撃性が生まれ、割れない土鍋が誕生し
土鍋以外にもグラタン皿など耐熱の陶器が後に誕生した
このペタライト
ジンバブエからやってきている
もう一度言おう
ジンバブエからやってきている
衝撃的ではなかろうか
アフリカの大地で採取された鉱物が、日本の冬を温めてくれている
冬将軍がお目見えし、寒い部屋に土鍋が鎮座する
立ち込める湯気の向こう、アフリカの大地がぼやけて見えたのは気のせいか